2005年08月19日

[Book] 家族の本棚

実家の本棚には両親や妹が集めた(と思われる)本が並んでいます。
「(と思われる)」というのは、そのことについて家族に確かめたことがないからで、実は彼らが買い集めたものではなく、彼らが知人や親類や赤の他人から譲り受けたものだったりするのかもしれないけど、それを知ろうとするのもなんだか野暮な感じがするのでそのままにしているのです。

ま、森村誠一の「証明」三部作(「人間の証明」「青春の証明」「野性の証明」)は父のだろう、とか、宮本輝と東野圭吾は妹のだろう、とか、江戸川乱歩とエラリイクイーンは…俺のだよコレ、失くしたと思ったらこんなとこにあったんかい、つーか「Xの悲劇」が2冊もあるじゃん、1冊は俺のとして、もう1冊買ったの誰よ?など、ある程度は持ち主の見当が付く本もありますが、そうでないのも山ほどあります。

盆正月その他で帰省するたびに、その中から適当な本を選んで読んでいます。
自分で本を選ぶときはおそらく目に留まらないだろうけど、たまたまそれがウチに置いてあり、そして家族の誰かが読んで面白いと思った(かどうかは実はわからないんだけど)、そんな本をふと読んでみる、という読書もまた楽しい。

ただし、こういうとき、どういう本を選ぶか?というのがナカナカに悩ましい問題です。
例えば、本棚に並んでる本で真っ先に目に付くのが「青春の門」だったりするのですが、六篇構成でしかも各篇が上下2巻からなるので合計12冊もあり、コレを最初から読み始めると読了まで実家を離れられなくなりそうなので、社会人としての責任を鑑みるとチョット手が出せない。

とまあ前置きが長くなりましたが、今回読んだ本の一つが丸谷才一の「夜中の乾杯」というエッセイ集。

文学、言語、歴史、文化など幅広い分野からの題材が、独特の解釈と語り口で料理されていきます。
内容の面白さもさることながら、途中でエラク脱線したなーと思ってたらいつの間にか核心に戻ってたり、ただのマクラと思ってた話が実は伏線で締めの一文にストンとハマッたりと、構成も巧み。

家族の誰かが、こういう本を書店でふと手にとり、「ン、良さそう」と思い、レジにて金を払い、といって急き切って読むでもなく、しばらく経ったある日「暇だな。そうだ、アレでも読むか」とパラパラめくり、ひょっとすると僕と同じ箇所で「ふふ」なんてうそ笑んだりしたのかもしれない、と思うとなんだか嬉しい。

そんな本。

Posted by hide at 2005年08月19日 22:02 | TrackBack
Comments

なんとなく同感。
私の場合帰省ごとに弟の本棚チェックは欠かしません。
「我妻との闘争」「カバチタレ」「ナニワ金融道」「バカボンド」…ほとんどマンガですが…。

Posted by: のん at 2005年09月09日 00:18
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